大人の夏休み

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今日は彼とカフェでコーヒーをいただきました。

 

ウォールナット色の床材・家具で統一され、オフホワイトの漆喰を照らすのはまぁるく可愛らしい照明。温かなオレンジの光がふわりと包むそんな店内。

 

私は壁側の備え付けられた黒い革張りの長椅子に腰掛け、彼はテーブルを挟んだ向かい側の席に座る。

その後ろには、私には名前もわからないコーヒー器具が並ぶカウンターと、さらに奥にはコーヒー豆が鎮座している。

ヴォリュームを絞って流れる店内で、私は甘いカフェモカ、彼はブランドコーヒーを。

ミルクの口当たりが優しい。甘みが舌に残るのもいい。そんな甘さが欲しかった。

 

あまりにも美味しかったので、いつも先に飲み終えてしまう彼より先に、私のマグが空になってしまいそうだった。

「一緒に飲み終わりたいから待って!」と言うと、彼は目を細くして嬉しそうに笑う。可愛い。可愛すぎる。

 

ただコーヒーをふたりで飲むだけの時間・空間なのに、とても特別でとても幸せなひと時だった。

3年前石垣島で感じた夏休みは小学生のころの青空と緑に包まれた「ぼくの夏休み」のような夏だったけれど、今日は「大人の夏休み」だった。

どちらの夏も私は大好きだ。

夏が大好きだ。